【第1部】日経平均株価は前営業日比582円73銭安の1万8450円98銭、東証株価指数（TOPIX）は37．63ポイント安の1509．67と、ともに4営業日ぶりに大幅反落した。米国、中国の株安や円高が嫌気され、ほぼ全面安。中東情勢の緊迫化や中国での景況感悪化を背景にした、世界経済の先行き懸念が相場の重しとなった。出来高は19億8657万株。
　▽格言通り騒がしく
　日経平均株価は昨年末比600円超値下がりし、大発会から急落した。相場格言で「騒がしい」と位置付けられる申（さる）年は、格言通りとなる波乱のスタート。市場関係者のおとそ気分も吹き飛んだ形だ。
　中国や昨年末の米株が大幅に下落。中東情勢不安や中国経済の悪化も重なり、投資家心理は急速に冷え込んだ。外部環境が暗転した状況では、「ご祝儀買いが入る雰囲気ではない」（大手証券）と、市場関係者はけんもほろろだ。
　これまで戦後5回の申（さる）年相場は、年間騰落で値上がり4回、値下がり1回。平均騰落率はプラス10．4％と、まずまずの成績だ。にもかかわらず、昨年の未（ひつじ）年の格言を引きずる、「辛抱」のスタートとなった株式市場。「外部要因の落ち着きを待つだけ」（銀行系証券）と、力ない声が上がっていた。