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飲食店内は原則禁煙、違反すれば過料30万円以下 厚労省が法改正原案公表

 厚生労働省は1日、他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙の防止対策として、今国会提出の健康増進法改正案の原案を公表した。焦点だった飲食店は原則、建物内を禁煙とする。一方で小規模なバーやスナックを規制対象外とするなど、例外場所を盛り込んだ。電気加熱式たばこも健康影響を判断し、影響があれば規制対象とする。

 受動喫煙対策は2020年東京五輪・パラリンピックの開催などを目指して強化される。喫煙室を新設する場合は、新基準の下で煙が漏れ出ないかなど審査した上で、都道府県知事らが指定する。

 原案では、未成年や患者が利用する小中学校や医療機関は最も厳格な敷地内全面禁煙にした。大学や運動施設、官公庁は建物内禁煙で、喫煙室の設置も認めない。

 レストランやラーメン店などの飲食店では、喫煙室の設置を認めた上で、建物内禁煙。ただ、延べ床面積「30平方メートル以下」のバーやスナックなど小規模な酒類提供の店は妊婦や未成年者の利用が想定しにくいとして規制の対象外とした。

 違反した場合は、喫煙の中止や退出を指導した上で、悪質で命令に違反した場合に、30万円以下の過料に処する。


“喫煙者の人権を剥奪“ 森永卓郎氏が厚生労働省を激しく批判

 厚生労働省は今国会に提出を目指している受動喫煙対策強化案の中で、子どもや外国人が来る可能性のある飲食店について、屋内を禁煙とする骨子案を固めた。「受動喫煙にさらされることは好ましくない」との判断からで、対象にはレストランだけでなく居酒屋や焼き鳥店なども含まれる。

 ただし、飲食ができない喫煙専門室の設置は可能とするほか、30平方メートル以下で、主に酒を提供するバーやスナックなどの小規模店だけは喫煙を可能にするという。

 今回の強化案に居酒屋の店主たちからは「しょうがない部分も多々あると思うが、売り上げ的に見たらかなり厳しい部分もしばらくは出てくる」「居酒屋離れが進んで自宅でお酒を飲むことにつながってしまうのでは。飲食店全体に打撃があるのではと思う」と、今後の経営を心配する声が聞かれた。

 日本フードサービス協会の菊地唯夫会長は「ちょっと厳しすぎる。今進めている分煙の取り組みの方がお客様にとって分かりやすいのでは」と批判。浅草おかみさん会の富永照子さんも「タバコが吸えないから外で吸うなんて、お客が帰っちゃう。絶対に全面的禁煙は無理」と主張している。

 こうした飲食店側からの反論に日本医師会の今村聡副会長は「事業者の方たちが色んな心配をされるのは理解している。だが提案の理由は国民の健康増進が一番大きな主題になっているのを忘れてはいけない」としている。

 戸惑いの声は愛煙家からも上がっている。

 街で話を聞いた会社員たちは「お酒を飲むとタバコを吸いたくなる。仕事で疲れて飲みに行くので羽を広げさせてほしい」「全面禁煙はやめてほしい。せめて分煙にしてほしい」。

 「一日一箱吸っている。死ぬまで吸ってやると言っている」。自他共に認める愛煙家の経済アナリスト・森永卓郎氏は、ある地方都市に出張した際、屋内外だけでなく、路上も禁煙と言われ、タバコを吸うために徒歩10分かかる市役所の喫煙所まで行ったというエピソードを披露、厚労省の方針について「一言で言えばファシズムそのもの」と一刀両断する。

 現在、世界各国でも屋内禁煙化が進んでいるが、一方で路上やテラスでの喫煙は許されているケースが多いという。「この法案が通れば、日本は世界で最も厳しい喫煙規制が敷かれることになる」と森永氏。

 「今回の法律はタバコを吸う人だけを入れる飲食店も全面禁止するということ。喫煙者は受動喫煙させたいなんて誰も思ってない、分煙してくれと言っているだけ。誰に迷惑もかけず、喫煙者だけでタバコを楽しむことも許さないことは“人権無視“っていうか、ひどい“人種差別“だと思う」と厳しく批判した。

 50年前には80%だった男性の喫煙率は、今では30%ほどまでに下がっている。それでも受動喫煙を起因とする疾患による年間の死亡者数は男性4523人、女性1万434人という研究もある。

 森永氏は「厚生労働省の一部の人たちの間で、タバコ嫌いが宗教的になっている。喫煙者そのものを殲滅しようと考えている。年金のことを考えれば、厚生労働省は科学的にも“どんどんタバコを吸って早く死ね“という政策を進めるべきだ」と激しい口調で持論を展開。さらに、「もしかしたらアメリカの圧力がかかっている可能性もある」と示唆。

 塩崎厚労大臣は10日の答弁で「電子タバコや加熱式タバコは現在世界でも研究が始まったばかり。今は法律として電子タバコを書き込むことは予定していない」と述べているが、森永氏は「今、アメリカの電子タバコのマーケットシェア率は非常に高いので、アメリカに大きな経済的な効果をもたらす」(森永氏)。

 今回の法案が成立した場合、店内に喫煙可能なバーを作り、会計も別にすると言った“抜け道“を採る飲食店も現れるのではないかとの指摘もある。

 森永氏は「“地下に潜る“飲食店が増えた結果、暴力団などの資金源になることもある。あまりに追い詰められると、逆に社会的不安が深まる」との懸念を示した。


ケンコバ嘆く「灰皿探して彷徨ってしまう」

 お笑い芸人のケンドーコバヤシ(44歳)が、2月28日に放送されたニュース番組「AbemaPrime」(AbemaTV)に出演。愛煙家の立場から、飲食店全面禁煙法案に不安をのぞかせた。

 番組ではこの日、厚生労働省が健康増進のため受動喫煙対策強化の一環として、レストランや居酒屋などの飲食店での全面禁煙を推し進める法案の骨子を発表したというニュースをピックアップ。

 飲食店や愛煙家のサラリーマンからは不安の声が上がっており、ゲストとしてスタジオに出演した愛煙家の経済アナリスト・森永卓郎氏も今回の方針に疑問を呈した。

 森永氏は今回の“全面禁煙法案”について、「人種差別の一種」や「ファシズムそのもの」だと主張して猛反発。森永氏ほどの反発の色は示さなかったものの、同じく愛煙家のケンコバは「(全面禁煙)法案の骨子を発表した、ということはまだ決定じゃないのでギリギリ間に合うということですよね」と念押ししながらも、「僕のまわりの喫煙者もたばこの値上がりで減ってきた」とし、「“たばこボートピープル”のように灰皿を探して街中彷徨ってしまう時もありますね」と、喫煙者が追いやられている印象はあると語った。

 今回の方針が決定すれば世界で一番厳しい喫煙規制になるのではと話す森永氏の意見に対して、ケンコバは「心配ですよね。新橋とかサラリーマンの方に憩いの場になっている所は」と飲食店側を心配。

 さらに「じっちゃんばっちゃんのやってるたばこ屋の心配も誰かしてあげてくださいよ」と、コンビニなどでたばこが買えるようになって経営が厳しくなっている個人経営のたばこ販売店にも目を向けて欲しいと苦言を呈した。

 議論の中で、慶応大学特任講師の若新雄純氏は2020年の東京オリンピックを焦点にあてて考えすぎなのではと疑問。また、スマートニュースの松浦茂樹氏は、全面禁煙のお店がすでに増えてきており、受動喫煙が嫌な人はそのような店に行けばよく、禁煙・喫煙は飲食店側の判断で決めるべきで政府が決める必要はないと話し、スタジオの出演者たちも賛同した。

 ケンコバも「“うちは禁煙です”と提示してるお店で吸わせろとは言わないですからね。吸えるところがあるか聞いて、ダメなら諦めるし」と、喫煙者が悪者扱いされることについては納得ができない様子。今後の解決策としては「シンガポールでは信号の度に灰皿設置してますからね、厳しくする代わりにここで吸ってくれと。それをせずに全面禁煙はどうかなと思いますけどね」とケンコバは話し、全面禁煙するためには喫煙スペースをしっかりと設置するなどの対策をして欲しいと語った。

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【最終更新日】  2017年3月10日(金)

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