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アマゾンジャパン、モール出店者に融資開始

pr_master_314 アマゾンジャパンは2月20日から、仮想モールの出店者向けに仕入れ資金などを融資する制度を開始した。出店者の事業内容から判断し最大5000万円まで貸し出す。融資審査はネット上で完結、入金は最短5営業日、返済はアマゾンでの売り上げから天引きと迅速さや利便性で利用を促す。出店者の資金繰り支援によるアマゾンの品ぞろえ拡充が目的とするが、利益率の高い金融事業による業績への貢献も期待していると見られる。
 
 アマゾンジャパンがグループの「アマゾン・キャピタル・サービス合同会社」を通じて開始した短期資金融資サービス「アマゾン・レンディング」は同社サイトで商品を出品し販売できる仮想モールサービス「アマゾンマーケットプレイス」の出店者を対象としたもの。米アマゾンでは同様の制度を2011年秋から展開中で日本は2カ国目となる。金利は年8・9~13・9%。初回は最短5営業日、2回目以降は最大3営業日までに貸し出す。利用者は返済期間は3カ月と6カ月を選択できる。早期弁済による手数料は徴収しない。アマゾンは出店者に支払うアマゾンの「マケプレ」での売上金から、返済額を”天引き”する方式で月々の返済金を徴収する仕組み。

 現在、「マケプレ」の出店者は法人・個人合計で16万1000件(※直近1年で販売実績のあるもの)だが、すべてが対象ではなく、「昨日今日の出店ではなく一定期間の出店と、かつ当該期間内の売り上げのほか、注文キャンセル率や期限内に配送が出来ているかなど複数の指標から融資可能かどうか、また融資金額を決定する」(同社)としている。

 特徴は他の短期資金融資制度と比較して、融資額が10万~5000万円までと高額なこと。また、融資審査がすべてオンライン上で完結できることも特徴。「他のサービスでは商業登記簿謄本や決算書、連帯保証人の署名書などが求められるが、(「アマゾン・レンディング」の場合はそうした)郵送物は必要なく、ネット上の審査のみのため、入金までの期間も早く、(出店者の)『今、仕入れがしたいが資金がない』というニーズに対応できる」(同)。加えて出店者の「アマゾンの売り上げ」からの天引きで返済時の手間が少ないことなども”売り”のようだ。

 同サービス開始の目的として「(出店者の)仕入れ資金などを融資することで、アマゾンの品ぞろえを拡充し顧客満足度を高める」(同)とするが、増え続ける出店者に利益率の高い金融事業を行うことによる業績への貢献も期待しているようだ。

 なお、モール出店者向けの融資としてはすでに楽天が子会社の楽天カードで出店期間が1年以上の事業者を対象に金利が年3~15%、最大3000万円を貸し出す「楽天スーパービジネスローン」を展開している。


法人の販売事業者向けに新しい融資サービス「Amazon レンディング」
http://www.amazon.co.jp/gp/press/pr/20140220

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【最終更新日】  2016年5月21日(土)

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