東京・小金井刺傷 女子大学生刺傷事件 警視庁「対応に問題あった」
先月、東京・小金井市で芸能活動をしていた女子大学生が刃物で刺された事件で、警視庁は事前に被害者の相談を受けた地元の警察署がストーカー対策の専門部署に速報すべき事案だったなどとして、対応に問題があったことを明らかにしました。
先月、東京・小金井市で芸能活動をしていた大学3年生の冨田真由さん(20)がナイフで刺され、警視庁は京都市の会社員、岩埼友宏容疑者(27)を逮捕し、殺人未遂などの疑いで捜査しています。
冨田さんは事件の10日ほど前、地元の武蔵野警察署に「ツイッターなどに執ように書き込みをされている」と相談していましたが、警察署は危害を加える直接的な文言がなかったなどとして、警視庁本部にあるストーカー対策の専門部署には相談内容を伝えていませんでした。
この対応について検証を進めている警視庁は、被害者が切迫した状況であると、当時判断するには難しかったとしたものの、相談内容はストーカー対策の専門部署に速報すべき事案だったなどとして、対応に問題があったことを明らかにしました。
今後はツイッターへの書き込みなどを踏まえ、相談内容をこれまでより幅広く専門部署に連絡し、組織的に対応するよう指示しました。
警視庁は今後、冨田さんのけがの回復を待って話しを聴いたうえで、検証結果をまとめることにしています。
小金井刺傷 専門部署に報告すべき~警視庁
芸能活動をしていた女子大学生がファンの男に刺された事件で、警視庁は事件前の相談への対応について「切迫性の判断は難しかった」とした上で、ストーカー事案の専門部署に報告すべきだったとの考えを示した。
被害にあった冨田真由さんは、事件から約2週間後に意識を回復したが現在も重体で入院している。
冨田さんは事件前に警視庁に相談をしていたが、警視庁は「切迫性の判断は難しかった」との考えを示した。その上で、警視庁本部のストーカー事案の専門部署である「人身安全関連事案総合対策本部」に、報告・相談をすべきだったとしている。さらに今後は署で受けた相談については、少しでも危険を感じたら専門部署に報告すべきとした。
17日の報告は現時点までにわかったことをまとめたもので、警視庁は今後、冨田さんの回復を待って、事情を聞き、検証結果と再発防止策をまとめるとしている。