第24回参院選は10日、投開票された。

　自民党比例区候補の女性ボーカルグループ、SPEED今井絵理子氏（32）は、開票直後の午後8時9分に初当選が確実となる“スピード当確”だった。

　都内の後援会事務所には、聴覚に障害がある1人息子礼夢君（11）は両親と登場。「お母さんが選挙に当選しますように」と礼夢君が書いた絵馬を手に「福祉と子どもの支援から始めたい」と笑顔で語った。

　自民党側から出馬要請があった際、両親は猛反対。本人も深く悩んだ。だが、礼夢君の「手話をたくさんの人に広げて欲しい」という言葉が背中を押した。

　選挙戦では、若者や女性層に党をアピールする目玉として全国を飛び回った。行く先々で母親たちから声援を受け、握手を求められるシーンが見られた。

　任期を終える6年後、“自民党の人寄せパンダ”だったと指摘されるのか、多くのファンや有権者の支援を政策に反映しているのか。ファーストアルバムの表題曲「Starting Over」の歌詞を引き合いにして「今日から始まり」と何度も覚悟を語った。そんな母を、学校で転倒して右腕を骨折したやんちゃな1人息子が笑顔で見守っていた。