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白血病治療の救世主?「液体のり」の主成分が、培養液として

 文具メーカー・ヤマト(東京都中央区)は2019年5月31日、「液体のり」が医学分野で重要な役割を果たし得ることを発見した東京大学などの研究チームの発表についてコメントを発表した。

 同社は液体のり「アラビックヤマト」を製造販売しており、「社会貢献の一助となれる事は社員一同大変喜ばしい限りであります」としている。

■造血幹細胞を増殖させる培養液に使える可能性

 東大の山崎聡特任准教授や米スタンフォード大学などの研究チームは5月30日、液体のりの主成分・ポリビニルアルコール(PVA)を培養液として使うことで、マウスの造血幹細胞を増殖させることに成功したと発表した。論文は同日、英科学誌「ネイチャー」電子版に掲載された。

 造血幹細胞は赤血球や白血球のもとになる細胞で、白血病をはじめ血液疾患の治療に重要な役割を果たす。通常、造血幹細胞を増殖させる培養液にはウシの血清成分などが使われているが、非常に高価であることが治療や研究においてネックだった。

 それが今回、安価に入手できる液体のりが培養液に使える可能性が示された。発表では「白血病を含む血液疾患への次世代幹細胞治療の道を開く」だけでなく、「幹細胞治療へのコスト削減にも大いに貢献する」ことが期待されると結論づけている。今後はヒトの造血幹細胞への応用に向けたさらなる研究が見込まれる。

「使用目的と異なる使用方法ではありますが…」

 誰もが一度は使ったことがあるであろう「液体のり」。身近な文房具が医学上重要な役割を果たし得るという驚きの研究成果は、広く世間の関心を集めた。同時に、各社報道では液体のりの「代表格」とも言える「アラビックヤマト」の写真が広く使われている。

 そうした中、ヤマトは「一部報道について」と題してコメントを発表し、

  「昨日(5月30日)から一部報道機関において話題となっている弊社液体のり『アラビックヤマト』におきまして、東京大学を中心とした研究チームは通常の販売経路において液体のり『アラビックヤマト』を購入、研究素材として使用され、画期的な研究結果を出されました」

と研究チームが実際に同商品を用いたことを伝えた。その上で、

  「液体のりの使用目的と異なる使用方法ではありますが、最先端医療技術に関与して、病気に苦しんでおられる方を含め社会貢献の一助となれる事は社員一同大変喜ばしい限りであります」

と製造会社として喜びをつづった。

 「アラビックヤマト」は1975年発売。同社は「愛され続けている『アラビックヤマト』を今後ともどうぞよろしくお願いいたします」としている。

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【最終更新日】  2019年6月2日(日)

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