不倫疑惑の育休議員、逃走翌日に雲隠れ 宮崎謙介衆院議員
妻の出産直前、女性タレントと「不倫密会」していたと週刊誌に報じられた自民党の宮崎謙介衆院議員(35)が明日12日、会見する予定であることが10日、分かった。所属する二階派の二階俊博会長には、事実関係を含めて謝罪したが、国会議員以前に「人間の品格」にかかわる行為だけに、同僚議員からも突き放す声が大勢だ。宮崎氏が育休取得を「激励された」とアピールしていた安倍晋三首相も、発言の事実を否定。首相にも見放された格好だ。
自民党関係者によると、宮崎氏は12日に会見する方向で調整している。「不倫密会」したとされるタレント宮沢磨由(34)との関係や、今後の身の振り方などについて釈明するが、水面下では、周囲に事実関係を認めているようだ。この日は「不倫密会」を報じた週刊文春の発売日だったが、宮崎氏は、雲隠れ。妻の金子恵美衆院議員と接触したという情報もある。
宮崎氏の問題が表面化した際、「激怒した」(党関係者)とされる二階派会長の二階俊博総務会長は、会合後、宮崎氏から謝罪があったとした上で、「100回おわびをされても、どうにもならん」と不快感を示した。別の男性議員も「逃げている印象を与えること自体、事実と認めているようなもの」とはき捨てた。
宮崎氏への批判が強まる半面、新潟市議、県議からのたたき上げで、「力量は妻の方が格段に上」(党関係者)とされる金子氏への同情論が、広がっている。
宮崎氏が、「応援団」と認識していたはずの首相も、衆院予算委員会で、宮崎氏を突き放した。
宮崎氏は先月4日の党仕事始めで、首相にあいさつした際、「賛否両論ある中でやってこそ、政治家だ」と励まされたことを、報道陣に明かしていた。
しかし、首相は民主党の西村智奈美氏に「(宮崎氏を)『それでこそ政治家だ』と励ましている」と指摘されると、「私は発言していない。週刊誌の報道を紹介しているのだと思う。言っていないので訂正させてもらう」と述べた。直接のコメントは避けつつ、「国民の信頼の上に政治活動がある。政治家は、自らの行動を律していく必要がある」と、くぎを刺した。
宮崎氏は育休宣言について、周辺にほとんど相談しなかったといい、今や「売名行為のためだったのでは」と言われ始めた。野党議員も「期待していた」はずの、男性国会議員による育休取得の議論。前進どころか、フェードアウトしそうな状況だ。
<1月4日の宮崎氏発言>
-官邸の皆さんは、育休取得を応援してくれているというご認識か
宮崎氏 そうですね。官邸の皆さんは特に。(略)総理には仕事始めの時、挙式披露宴に来ていただいたお礼と、「お騒がせし、ご迷惑をおかけしています」と申したら、「これでいいんだ。賛否両論いろいろあるけれど、私も賛成半分、反対半分の中でやっている、それでこそ政治家だ」というような、応援のコメントをいただいた。私も一石を投じようという思いでいた。世の中の皆さんが、男性の育児休暇とは何か考えてもらえればと思う。
◆宮崎氏の不倫報道メモ 妻の金子恵美衆院議員の出産を控えた先月30日、地元京都市の自宅マンションに、女性タレント宮沢磨由を招き入れ、一夜をともにした。宮沢とは昨年冬に出会い、深い関係になったという。週刊文春に不倫密会を直撃されたのは、金子氏が男児を出産した今月5日の夜。自身が招いた事態にもかかわらず「もう勘弁してくださいよ。どういう時期か分かっているでしょ!」と逆ギレしたとされる。先月4日の通常国会開会式に登院した際、宮沢も国会内にいたという「疑惑」も。この日、宮崎氏は金子氏とツーショットで、国会で取材を受けていた。