有料放送のWOWOWは3日、契約中の一部の視聴者に対し、二重請求や視聴できない状態でありながら請求していたケースが、2002年から合わせて367件、計4400万円にのぼると発表した。当該料金の返還に早急かつ適切に行うとし、「多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」としている。

　同社によると、ケーブルテレビのJ:COM経由でWOWOWを視聴した際、J:COMからの課金とWOWOWからの課金の2種類が存在し、通常は視聴者が選択した契約に基づいて請求しているが、2015年11月から12月の間に全契約の情報の照合を行ったところ食い違いが発覚。106件（604万円）の二重請求と、261件（3828万円）の視聴できない視聴者への請求を行っていたことが分かったという。

　原因は、両社が個別に受けた視聴契約の変更手続きの際に、情報の共有が行われなかったことと、定期的な契約情報の有無を確認する運用を行っていなかったこと。既にチェックを強化しているほか、両社間の契約情報の連携を自動化するシステムの検討に着手しているという。

　対象の視聴者にはJ:COMより電話連絡し謝罪するとともに、対象となる期間に基づいた金額を返還するという。

　同社は、「両社間の契約情報照合および相違内容の精査に時間を要し、お客様に多大なご迷惑をおかけしたことを重ねてお詫び申し上げます。今回の事象の発生を厳粛に受け止め、両社の連携を強化するとともに、再発防止に向け全力で取り組んでまいります」としている。