政府は、従業員の賃上げに取り組む中小企業に対する新たな支援策をまとめた。

　賃上げを実施した企業には、販路の新規開拓などに関する補助金額の上限を最大２倍に引き上げる。デフレ脱却に向け、中小企業の経営基盤の強化と賃上げの取り組みを同時に後押しする。

　従業員数が20人以下の小規模の中小企業を対象としている「小規模事業者持続化補助金制度」を改正する。賃上げに踏み切る企業を対象に、販路の開拓や事業の海外展開にかかる費用などに対して1事業あたり50万円を給付してきた補助金の上限を、2倍の100万円に引き上げる。経済産業省が2016年度第2次補正予算案に関連費用を盛り込む。

　政府は今月発表した経済対策で、最低賃金の引き上げも盛り込んだ。