ボーイング787エンジン不具合 全日空3機に二次被害 正常部品も破損
全日空ボーイング787のエンジン不具合で、飛行中にトラブルが起きた3機のエンジン内部で破断した部品が飛び、他の正常な部品を破損する二次被害が発生していたことが27日、同社への取材で分かった。3機はいずれも故障したエンジンを停止し、片方のエンジンだけで離陸した空港に戻った。
同社によると、エンジントラブルが発生したのは、2月22日のマレーシア・クアラルンプール発成田行きと3月3日のベトナム・ハノイ発羽田行きの国際便計2機と、今月20日の羽田発宮崎行きの国内便1機。
いずれもエンジンの推力を得るための「中圧タービンブレード」と呼ばれる羽根型の部品が、不十分なコーティングにより腐食し、破断したとみられる。
同社は所有する50機のエンジン計100基を順次点検・整備しているが、作業を終えたのは2割程度。この影響で同社は27日も3便を欠航した。28日は4便、31日は2便を欠航する予定で、3日間で約2300人が影響を受ける見込み。9月の欠航便については29日以降に公表するという。
英ロールス・ロイス「不具合は一部」
全日空のボーイング787のエンジン部品に不具合が見つかった問題で、エンジンを製造した英ロールス・ロイスは26日、不具合への対応について「全日空機の一部に限定される」として、同種のエンジンを搭載した他の機種について再点検は必要ないとの認識を示した。
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