出会い系サイトの運営会社がAKB48の元メンバー、前田敦子さんらになりすまし、100億円以上をだまし取ったとみられる事件で、警視庁は主犯格の社長の男を逮捕しました。

　逮捕されたのは東京・新宿区の会社社長・福田裕志容疑者（46）です。前田敦子さんら芸能人になりすまし、「相談に乗って」などとメールのやりとりをしながら出会い系サイトに誘導し、埼玉県の男性（44）から136万円をだまし取った疑いが持たれています。この事件で警視庁は、これまで30人以上を逮捕し、主犯格で海外に逃亡していた福田容疑者の行方を追っていました。

　福田容疑者は容疑を否認していますが、警視庁は全国の37万人からおよそ116億円をだまし取ったとみて捜査しています。

前田敦子さんと偽り詐取か　被害116億円

　元AKB48の前田敦子さんらになりすまして出会い系サイトに誘導し、約37万人から116億円をだまし取っていたとみられる男が逮捕された。

　詐欺の疑いで逮捕されたのはソフトウエア開発会社「フリーワールド」の代表取締役・福田裕志容疑者（46）。警視庁によると福田容疑者は2012年、仲間と共に、元AKB48の前田敦子さんになりすまし、埼玉県の男性（44）に対しFacebookで「連絡先を教えます」「あなただけに相談しています」などとメッセージを送って出会い系サイトに誘導し、利用料約137万円をだまし取った疑いが持たれている。

　福田容疑者は容疑を否認しているが、警視庁は被害が全国約37万人、116億円に上るとみて調べている。

「サクラサイト詐欺」上位組織トップを逮捕　逃亡先から帰国　警視庁

　アイドルグループ「AKB48」元メンバーの前田敦子さんら芸能人を装ったメールを送って出会い系サイトに誘導し、高額な利用料を請求する「サクラサイト詐欺」に関与したとして、警視庁サイバー犯罪対策課は15日、詐欺容疑で、ソフトウエア開発「フリーワールド」（東京）社長、福田裕（ゆう）志（じ）容疑者（46）＝新宿区西新宿＝を逮捕した。福田容疑者は海外に逃亡していたが、外務省が1月に旅券返納命令を出しており、韓国から帰国したところを逮捕した。

　同課は平成25年、出会い系サイト運営会社「ウイングネット」（同）を摘発。その後の捜査で、フリーワールドがウイングネットの業務管理を行っていたことが判明し、昨年9月、フリーワールドの実務を担っていた元専務、常泉涼介被告（38）＝詐欺罪で公判中＝を逮捕。同年11月には、福田容疑者の逮捕状をとっていた。

　逮捕容疑は平成24年4～5月、ウイングネットの出会い系サイト「ライン」の会員に対し、前田敦子さんやマネジャーになりすまして「相談に乗って」と持ちかけてメッセージをやりとりし、サイト利用料計約136万円を詐取したとしている。

　ウイングネットは22サイトを運営し、平成22年2月～平成24年6月で116億円を売り上げたとみられる。