内部分裂か? 「東京4社」から大和自動車交通を除名
国際自動車、日本交通、帝都自動車交通の3社は2月9日、業務提携を目的とする「東京四社営業委員会」の会員会社である大和自動車交通を、委員会から除名することを決定、通知したと発表した。
3社は、大和自動車交通を除名するものの、内部分裂で顧客に迷惑をかけないため、4社共通タクシーチケット、クーポン、プリペイドカードなどは当面の間、大和自動車交通グループの車両で利用できるようにするとしている。
除名に伴う移行措置については、一定期間を置いてから公表するとしている。
3社は除名の理由を明らかにしていないが、これまで以上に高品質なタクシーサービスの提供に善処するとしている。
都内タクシーの大和自動車交通、東京四社営業委員会から除名
2017年2月10日(金)
東京都内のタクシー会社である国際自動車、日本交通および帝都自動車交通の3社が2017年2月9日(木)、業務提携を目的とする「東京四社営業委員会」より、大和自動車交通を除名すると発表しました。大和自動車交通にはすでに通知したといいます。
今回の除名処分について東京四社営業委員会は「詳しいことはまだ不明で、お答えできません」としつつ、「4社共通タクシーチケット、クーポン、プリペイドカードなどにつきましては当面、大和自動車交通でも使用できます。今後どうなるかについては、決まり次第、改めてお知らせいたします」と話しています。
「東京四社営業委員会」は東京23区と武蔵野市、三鷹市を営業区域とする、上述のタクシー会社4社で構成される営業組織で、1963(昭和38)年に任意団体として発足しました。各社が営業上の相互利益を得るために組織されたもので、共通チケットやクーポン券の発行、取り扱いのほか、無線配車での協力などが行われてきました。また、4社とも黄色に赤のラインが入るカラーリングの車両です。
大和自動車交通と東京無線協同組合がスマホアプリの相互利用で合意
2017年1月13日(金)
大和自動車交通と東京無線協同組合は、4月1日からタクシーチケットの統合と無線配車用スマートフォンアプリの相互利用サービスを開始すると発表した。
大和自動車交通グループは2478台、東京無線協同組合は4426台で、両グループの連携で6904台規模となる。
今回の協働によるチケット統合と無線配車用スマートフォンアプリの相互利用を開始することは、公共輸送機関としてこれまで以上に、利用者に貢献できると確信し、スケールメリットを活かして「いつでも」、「どこでも」、「どなたにも」選ばれるタクシーを目指すとしている。
東京四社営業委員会
東京四社営業委員会に関するお知らせ
国際自動車株式会社、日本交通株式会社および帝都自動車交通株式会社(以下、合わせて「三社」といいます)は、本日、業務提携を目的とする東京四社営業委員会会員会社である大和自動車交通株式会社(以下、「大和自動車交通」といいます)を除名することを決定し、大和自動車交通にその旨通知いたしましたので、ここにお知らせいたします。
なお、三社はお客さまにご迷惑をおかけしないことを第一と考え、4社共通タクシーチケット、クーポン、プリペイドカードなどにつきましては当面の間、大和自動車交通グループの車両においてもご利用いただけるようにいたします。除名に伴う移行措置につきましては、一定の期間を置き、適時適切にお客さまにお知らせしながら進めて参る所存です。
これまで以上に高品質なタクシーサービスの提供に善処して参りますので、お客さまにおかれましては何卒ご理解賜りますとともに、これからも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
公式HP:http://tokyo-yonsha.gr.jp/
本日、国際自動車株式会社、日本交通株式会社及び帝都自動車交通株式会社(これら三社を総称して以下「三社」といいます。)が、「東京四社営業委員会に関するお知らせ」と題するプレスリリース(以下「三社プレスリリース」といいます。)を発表しておりますが、三社プレスリリースに対する当社の見解等は下記のとおりです。
本日、当社が三社から、「東京四社営業委員会は、貴社と東京無線協同組合の提携が四社の『相互の融和と協調』(四社タクシー営業提携に関する協定1条)に反するため、民法680条に基づき、貴社を除く三社の一致によって、貴社を除名することを決定しましたので、通知いたします。」とだけ記載された本日付けの除名通知書と題する文書(以下「本件通知書」といいます。)を受領したことは事実です。
しかし、上記協定には当社と東京無線協同組合殿との協働(以下「本件協働」といいます。)を禁止・制限等する定めなど全くなく、本件協働は何ら上記協定に反するものではありません。いわんや、本件通知書による除名は、法律上必要な要件である「正当な事由」(民法680条本文)を全く欠いており、法的に無効なものです。したがって、現状は何ら変わっておらず、当社は、現在もなお東京四社営業委員会の組合員としての地位にあります。
三社に対しては、以上のことをご理解いただくため、本日までに複数回、意見の相違や誤解を解消することを目的とする協議を要請して参りました。しかしながら、その要請が拒否され、結果として本件通知書を受領するに至ったことは、極めて遺憾です。
今後、当社としては、当社が東京四社営業委員会の組合員としての地位にあることを確認するなどのため、法的措置を含めて毅然とした対応をとる所存です。併せて、当社としては、お客様や実際に接客する運転手の方々等の混乱を避けるための努力を続けて参ります。
本件通知書による当社グループの今期業績への影響はないものと考えております。今後開示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。